ぜんぶ忘れよう!コンテンツ作りに悩んだら考えて欲しい事
2014/07/07カテゴリー:海外SEO記事
はじめに質問
記事に入る前に1つだけあなたに質問です。
たとえばあなたがドッグフードの通販サイトをやっているとして、
「犬 しつけ」というキーワードに向けたコンテンツを作り、
そのキーワードでアクセスを稼ぐ事は無駄だと思いますか?
さて今回も、海外のSEO記事を翻訳してみました。上の質問について考えながら、記事を読んでみましょうー!
この記事の目次
強固なSEO基礎の構築のための5ステップ
私はクライアントを愛している。みな、それぞれの専門分野で成功しているし、それを目標としていた。私は、彼らにあるトピックを教える者としての一番の存在になってほしいと思っている。一番最高な商品を売る、一番イケてる人になってほしいし、その分野において最も愛され、尊敬される人になってほしい。私はそれの手助けをし、成功に導くんです。たとえ、スタートアップ相手であっても。
でも道のりは長い。私が経験した最大の失敗のひとつは、新人マーケッターがやりたい事や、構築するべきSEO基礎に対して集中できていない事だ。つまり、フォーカスポイントを色々と持ちすぎて、どれもうまくいかないっていう人がいるってこと!あなたはそうはならないで。もしそんな事をしてしまったら、もう失敗する運命にある。
ニッチを絞ろう
はじめに、ニッチを絞ろう。つまり、攻略したいマーケットのニッチの、ひとつの面にだけ集中するべきという事。たとえば、あなたの専門分野がガーデニングだとしたら、ガーデニング用品全般を売るのは大きな失敗だ。
そのかわり、ガーデニングの中で一番好きなものは何かを考えてみよう。樽植えなのか?花を育てるのか?もしくは、特定の野菜農園なのか?
こういうニッチな、ひとつの分野のほうがうまくやれる。特にオンラインビジネスを始めたばかりなら尚更だ。
SEOにも同じことが言える。もし私たちのようなSEOコンサルタントを雇うために払う資金がないなら、SEOのスタートには注意を”払う”ことが必要!
スタート時にSEOの事をちゃんと理解していない人は多いけど、ちょっとした基礎を学んで実行に移すという事が、とにかく重要だ!
あなたのビジネスにおけるSEOの基礎を築かず、時間をかけて構築する事もしないなら、完全にパーティーを見送る事になる。
多くの人はSEOに対してはことナーバスだ。なんか技術的なイメージがあるもんだから、もし新しいサイトオーナーがHTML等の基礎知識がなかったら、SEOはロケット科学みたいなものに感じるかもしれない。
でも、SEOの基礎はぜんぜんロケット科学なんかじゃない。
たしかに、いくつかの発展的側面はそんな感じのところもあるかも知れないけど、そこまで必要になる事はまずないはずだ。
大丈夫。検索エンジンにおいてあなたのビジネスを成功させるのに、プロのSEO業者レベルまで熱狂する必要はない。そのかわり、あなたのビジネスに最も生産性をもたらす活動に集中してほしい。
はじめ方
次の質問を自問して欲しい:
【1】あなたのニッチの人気度は盛り上がっている?それとも衰えている?季節性が強いもの?年中通じて検索されるもの?
【2】完璧なお客さんってどんな人?実店舗があるなら、お客さんってどんな感じの見た目?性別は?年齢は?どれくらいの頻度でウェブを使いそう?ウェブを使うのは昼か夜か?どこから来る?あなたの商品が娯楽向けで、生活必需品というわけでない場合は、どれくらいのお金を使う必要がある?(ゲームソフトと歯磨き粉の違いみたいに)
【3】テーマについて話すとき、そのニッチのファンたちはどんな言葉を使う?ファンやマニアだけが使うようなバズワードがある?
【4】自分にとってベストなキーワード調査ツールは何?
【5】集中するのに最適なキーワードを、どうやって見つける?
じゃあ、始めてみよう。
ステップ1
あなたの商品は何ですか?熱かったり冷たかったりするもの?もし「激アツ」とか「キンキンに冷たい」ものだとしても、気にしないでいい。「激アツ」な商品はもう世に出ているだろう。面白くなりはじめたばかりの商品について考える必要がある。
そういう情報は、Googleトレンド等から得ることができる。例えば、今日はワールドカップの話題で持ちきりだ。でも数週間後にはもう昔の話題扱いだろう。ね?
ワールドカップ関連の商品は、たくさんの事前準備を入念に行う必要がある。
もしそういうニッチを扱うなら、今から来年の事を考えよう。
豚インフレンザなんていい例だ。この病気の脅威にみんなが恐れていた頃を思い出せる?
2009年のパニックの間は爆発的だった。でも時間が経つに連れ、この話題は問題じゃなくなった。豚インフレンザ関連の商品を扱っているなら今頃大変なことになっているだろう。
あなたが欲しているのは、バイタリティを失わない商品だ。心血をその商品に注ぎ込んでいくわけだから尚更だ。そんなものに逃げられたくないだろう。
Facebookの例を見てみよう。
Facebookは2007年から長い道のりをたどってきた。アップダウンも経験しているが、わずかなものだ。でも保証しよう、もしあなたがセス・ゴーディンの”The Purple Cow”(他との違いを売りにするマーケティング思想)のようなFacebookのサービスを思いついても検討に値する。あなたは、人が欲するようなものをマーケティングしよう。
ステップ2
あなたにとって完璧な顧客を知るという事が、新人マーケッターにとって最大のハードルであり、また最も重要な事でもある。
もし、完璧な顧客というのが「全員」「全男性」とか「全女性」とか考えてるなら、甘すぎる。もっと考えて。
- 完璧な顧客は何歳くらい?
- 他に好きなものは?
- 性別は?
- 人種は?
- いくら稼いでる?
- どこからやってくる?
落ち着いてこれらの事を見極めてみよう。潜在顧客の姿についても。アバターをつくり、彼らとどうコミュニケーションをするかも考えるんだ。
ステップ3
統計データを無料で取るために、まずGoogleアナリティクスには確実に登録しておきたい。それからWikipediaやニッチの中心的な雑誌を使って、「住人」の言葉について探ろう。ここが重要!あなたの完璧な顧客たちは、売ろうとしている商品についてどんな風に話しているんだろうか?
LinkedIn、Twitter、PinterestやFacebookを使ってニッチについて検索する。そしてそのトピック上で何が起こっているかを見てみよう。
そうして集めた情報はすべて、キーワード探しのヒントになるだろう。だから、ノートを取ろう!EvernoteやマイクロソフトのOneNoteを使ってもいい。すべての調査結果をまとめておくんだ。頻出するキーワードにハイライトしよう。それらは、キーワードリサーチのスタートポイントとなるだろう。
ステップ4
使いやすいキーワード調査ツールを見つけよう。たくさんあるよ…Googleアドワーズのキーワードプランナーや、SEMrushのキーワードツール、WordTracker…まだまだある。自分にいちばん合うものを見つけたら、”学習”段階で見つけたキーワードを入力してみよう。
できるだけたくさんのキーワードを集めてほしい。でも忘れてほしくないのは、PPCで上手くいくキーワードがすべてオーガニックサーチに向いているわけではないということ。広告がうまい具合にページに表示されるように、PPCはベタな言葉を引っ張ってくる。あなたがやる事はそういう事じゃないし、そういうつもりもないだろう。だからみんながあなたの商品を探すときに使うようなキーワードを意識しよう。
ステップ5
集めれるだけのキーワードを集め終えたなら、敗者たちを淘汰する時は満ちた。
そう、わずかなトラフィックを起こすキーワード(顧客が世界に広がっているなら月間検索数が3,000件以下、地域のユーザーだけなら月間検索数が1,000件以下のようなキーワード)は、おそらくランキングには働かないだろう。
つまり、検索が少ないキーワードで上位表示をすることがあっても、そこに集中したくはないはずだ。
検索エンジンは単純にコンテンツを解析して勝手にキーワードを拾い上げてくれる。より大きな報酬をもたらすキーワードに努力を向けよう。
そして、競合の激しいキーワードもやるべきだ。つまり、一般的なキーワード、つまり”ゴルフ”とか”音楽”とか”服”というキーワードの上位表示はおそらく絶対にできない。無理だ。そういう主要地帯にいる人達は裏で何か巨大な力を持っている。それに対してスタートしたてのあなたはノミみたいなものだから。
巨大な犬がいて、自分はノミ。覚えておいて。しかるべき対策をしなければ、人はあなたのサイトを見つけてくれない。
だから、あなた自身が完璧な顧客であると仮定しよう。完璧な顧客その人になりきるんだ。そしてあなたの商品を買おうとしているとする。その時、検索窓になんて打ち込む?
ここが、しんどい部分だったりする:
キーワードそれぞれを分析しよう。もしドッグフードを売っているなら、あなたの完璧な顧客は”犬 しつけ”と検索してサイトに来るだろうか。おそらく、多分それは違う。
彼らは完全に違うものを探しているし、同時に犬をしつけたいと思ってるかもしれないけど、購入には結びつかない。少なくとも現時点では。
ユーザーの意図を理解することが重要だ。彼らは本当にあなたの売りたいものを探しているのか、何か別のものなのか。もし別のものだったら…chop it!(←アチョー!的な)
準備ができたら
キーワードリストの絞り込みを行ったら、最も集客できそうなキーワードを3〜5つ見つけよう。1〜2つを<tilte>タグとメタディスクリプションに使う。1つはページのフロントのヘッドラインに使う。そうして選んだキーワードをページに散りばめる。詰め込みは行わずにね。周知の事実だが、キーワードスタッフィング(キーワードの詰め込み)は今や命取りだ。だからやり過ぎないで。
キーワードを使う事に意味があり、訪問者に「読ませる」文章であるなら、問題ない。とにかく度を越しさえしなければ。
同義語についても考えて、使うべきだ。セマンティック検索が満たしてくれるだろう。
全てを終えたら、次のステップへの準備が整った。しかし、あなたの最初の仕事は「しかる方向にむけた構築作業への集中」であるべきだ。
導線はシンプルに、全てのページに3クリック以内でたどり着けるようにする。画像のALTタグはしっかり設定する。
そしてSEOにおいてできる全ての事が、サイト上のすべてのページに成されているかをしっかり確認すること。そう、ページで。
検索エンジンはサイト全体ではなく、ページをランク付けする。これは、一度に1ページずつ行われなければならない。
私はSEOQuakeを自分のダブルチェックとしてずっと使っている。このフリーのブラウザツールでは、”診察”タブで抜けを教えてくれるし、解析しているページにおいてまだ注意すべき要素を簡単にチェックできる。
最後に
サイトを「検索向き」にする事に集中するまでは、他の事はすべて忘れよう。(特にPPCはキーワードがどう働くかを理解しないと、まとまった資金を失うことになる。)
準備する事に集中しよう!実店舗でやるくらい時間はかかるだろうけど、時間を割く価値はある。せっかちはダメ。私たちはみんな、そうやて前に進もうとしている。
検索とクライアント経験のために強固な基礎を築く事は、正しい道である。
何て言うか、わかる?
“Just do it!”
※この記事は、SEMRushに2014年6月26日に掲載された記事“5 STEPS TO A SOLID SEO FOUNDATION”を、SEO Scene独自に日本語翻訳したものです。
SEO Scene解説
この記事に関しては、同意できる部分ももちろんありますが、自身の事例をもとに、さらに補足したい部分もあります。
まず、この元記事を書いたPat Marcelloというおばちゃんの意見をまとめると以下のようになります。
- ニッチ全体でなく、一つの側面に絞るべき。
- 季節性や話題性に左右されない、ずっとニーズのある商材やキーワードを見つけよう。
- マーケティングをかけるターゲットをとことん明確化する。
- さらに、ターゲットが使っている「業界用語」を明確化する。
- キーワードツールを使って、狙いたいキーワードを設定する。
- ロングテールキーワードはアルゴリズムが自動抽出してインデックスしてくれるから、あまり気にしなくていい。
- ターゲットがどんなキーワードで検索をしそうか、ターゲット目線で考える。
まぁ、大筋は仰る通りだと思います。ジャンルを絞ったり、ターゲットを明確化し、ターゲット目線で物事を考えるというのは、マーケティングでは当たり前ですね。
さて、僕がちょっと反論したいのは、「ロングテールキーワードは気にしなくていい」という所ですね。
本文中にこんな表現がありました:
もしドッグフードを売っているなら、あなたの完璧な顧客は”犬 しつけ”と検索してサイトに来るだろうか。おそらく、多分それは違う。
彼らは完全に違うものを探しているし、同時に犬をしつけたいと思ってるかもしれないけど、購入には結びつかない。少なくとも現時点では。
皆さんはどう思いますか?もちろんこの主張は間違っていないのですが、僕は「犬 しつけ」と検索してやってくるユーザーを意識したコンテンツを制作する事は長い目で見れば決して間違っていないと思うのです。やり方次第では。
僕が言いたいのは、犬のしつけ方に関するコンテンツに、自分の持つドッグフードの情報などを絡める事ができれば全然アリだと思います。
例えば、「ワンちゃんがお利口さんにしてくれたら、いつもよりちょっとリッチなこんなドッグフードをプレゼントしてあげましょう!」みたいな形でちょい高級ラインのドッグフードを紹介するのもいいし、犬の目の前にドッグフードを盛りつけたお皿を置いた状態で「待て」の訓練をするしつけ方法とか・・・こうすればドッグフードに関する情報の充実ができますよね。ユーザーにとっても有益だし、アルゴリズムもキーワードを拾ってくれます。
元記事の筆者は「購入に結びつかないからあまり意味がない」というような主張をしていますが、潜在顧客を獲得していく事のどこがいけないのでしょうか?むしろ、こういうコンテンツを作れば被リンク獲得の幅が一気に広がるのではないか、というのが僕の主張です。
ここで僕のつい最近の経験を紹介させてください。
まず僕のこのブログの目的は、SEOに関する情報や考え方を日本に更に深めることです。SEOコンサルタントとして活動する中で、悪徳商法みたいなうさんくさいSEO業者が多くて、またそういう業者に騙される企業サイトが多く、「この状況を何とかしたい!」と思い、正しくて新しいSEO知識を広める事が目的です。
だからなるべく、役に立つ系の記事にしようとは心がけています。(まだまだ糞しょぼいけどね)
先日、大号泣会見の野々村議員のSEO対策が酷いと話題にという、完全なネタ記事を投稿しました。これは、本ブログのターゲットや趣旨からはちょっと逸れているような内容です。
でも、この記事は皮肉な事に、これまで投稿したどの記事よりもバズりました。Twitter、Facebook、はてブでの拡散が僕の経験した中で最も大きかったんです。
すると「大号泣議員」「野々村議員 ブログ」などの、全然関係ないキーワードで上位表示されるようになり、こういったキーワードでの流入が最も大きくなりました。(もちろんこれはごく一時的なものになるはずです。)
もともと「SEO」「SEOコンサルタント」「名古屋」関連のキーワードで上位表示されるのが理想なので、「大号泣議員」とか全く関係ないキーワードからの流入があっても意味が無いと思われるかもしれません。
それこそ、「コンバージョンにつながらない」キーワードですよね。
ところが、結果としてこれが被リンクの獲得になりました。
被リンク獲得のサイクルは以下のようになります:
(1)ネタ要素の強い、キャッチーな記事がソーシャルで拡散される。
(2)bot、はてブ、Gunosyなどでさらに拡散される。
(3)これまでターゲットではなかった層からの流入が発生する。
(4)これまでターゲットではなかったキーワードで上位表示される。
(5)これまでターゲットではなかった層からの被リンクを獲得できる。やったね!
御存知の通り、メインキーワードでの上位表示のためにはナチュラルな被リンクが必要です。
そのためには被リンク元の母数を稼ぐ事が必須です。カタマリ理論に基づくロングテールキーワードを狙うもよし、ネタ記事で一時的な流入を稼ぐのもよし。そう思いませんか?
僕の野々村議員の記事が謎ヒットしたのはラッキーパンチの要素が強いとは思いますが、「ニッチの業界でヒットしそうな話題を取り入れる」「ターゲットが好みそうなテーマを考える」という考え方に基づいた結果でもあると思います。
だから、あなた自身が完璧な顧客であると仮定しよう。完璧な顧客その人になりきるんだ。そしてあなたの商品を買おうとしているとする。その時、検索窓になんて打ち込む?
僕はさらにここに、「完璧な顧客がいま気になっている事、気にしてくれそうな事は何?」という一文を付け加えます。
そして、それを見極めるためには、普段から「完璧な顧客になりきる」という事が重要だと思います。
頭のいい人たちは、これを「顧客プロファイリング」とかなんとか言ってややこしく考えるみたいだけれど、僕はもっとシンプルな発想でも良いと考えてみます。
コンテンツ作りに悩んだあなたへ
コンテンツ作りに悩んだら、いったん全部忘れましょう。
サイトの運営者である事とか、
ネット通販事業部の担当者である事とか、
会社の事とかアフィリエイト収入の事とか、
ぜんぶ忘れてください。
コンバージョンがどうだとかCPOがどうだとかそういう面倒なことは、
ぜーんぶ忘れて下さい。
あなたは1人の人間です。1人の消費者です。1人のネットユーザーです。
さて、どんな話題が好き?どんな記事が読みたい?どんなページを、TwitterやFacebookで友達に教えてあげたい?
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