2014年、劇的に変化する4つのSEOトレンド – 適応するか、死ぬか。
2014/06/08カテゴリー:海外SEO記事
SEOについて、いつも変わらない事実と言えば、「SEOは常に変化している」ということ。
こんなこと書きたくはないんだけどね。もはや死語みたいなもんだし。
中途半端な内容をでっちあげたくはない。でもじっくり考えるべきアドバイスをお届けしようと思う。
SEOが今どういう位置になるのか、なんでSEOのごまかしテクやトリックの効果が薄まってきているのか、ちゃんと考えてみる必要がある。
SEOの何が変わったのか、何をしなくちゃいけないのか、考えてみてもいい頃だ。これは僕が2014年上半期に気づいた、4つの大きな変化。これらの微妙な変化や明らかな変化は、僕らが適応していかなきゃいけないサインなんだ。
この記事の目次
コンテンツマーケティング・イズ・キング
「コンテンツ・イズ・キング」はよく言うよね。
シーッ、それ、もう聞き飽きた。
確かにその通りなんだけど、「コンテンツ」だけでは貧弱なので、「コンテンツマーケティング」について主張したい。
コンテンツマーケティングはもっとしっかりした意味合いがあって、最適化されたタイトルや、サイトのコンテンツ上の800文字の文章以上のものを思い出させてくれる。
コンテンツマーケティングは、これまでのSEOに対する切り札なんだ。なぜなら:
これまでのSEOでは順位をアップできない。ただ単に悪化を防ぐだけ
僕は「これまでのSEO」って言うのが大好きなんだよね。実は僕も、「これまでのSEO」なんだ。「robots.txt」ファイルについてとかも超調べた。
手動ペナルティからの回復についてのオタッキーな超大作記事も書いたこともあるし。「これまでのSEO」についてはだいぶ調べたよ。
でも、この手のSEO・・・robots.txtファイル、rel=canonical、301リダイレクト、h1タグの最適化にサイトマップ.xml・・・こんなのはリンクも生まないしコンバージョンにもつながらない。ただ粗悪なサイトを持たないようにしてくれるだけ。普通のやり方に従っていても、検索上位は勝ち取れない。従ったところで、だから何なんだって話だ。
本当の勝利はコンテンツを通じてやってくる。パワフルで、目玉が飛び出すような、ビックリするような、画期的で、イケてて、クリックしたくなるような、行動を起こしたくなるような、シェアしたくなるような、食べたくなるようなコンテンツだ。(は?食べたくなる?そう、食べたくなる)
だから、すべてのイケてるオタク野郎ども、これまでのSEOじゃ勝てないんだよ。コンテンツマーケティングこそが勝つんだ。
コンテンツマーケティングが王として君臨する2つめの理由。それは・・・
SEOはサイト内の事に執着する。コンテンツマーケティングは自然リンクをもたらす力を持っている
SEOには2つのタイプがある。ひとつは、Google様に気に入られるようにサイトをいじるやつ。
もうひとつは、人が振り向くような、ソーシャルシェアを起こすような、ドメイン・オーソリティ90以上のサイトからリンクを得られるような「スゴイヤツ」を作るやつ。
スゴイヤツ?それがコンテンツマーケティングだよ。
Google様から(悪い意味で)マークされないように努力している事があるなら・・・うん、素晴らしいと思うよ。まぁ頑張ってくれ。
でもちょっとこれを見て:「あなたのSEOの95%があなたのリンクプロファイルに関係しています」。キーワードをいじったり、404リダイレクトをどうこうやってるだけでは強力なリンクは得られない。強力なリンクを得るには、リンクを貼らせるような「スゴイヤツ」を作らなきゃいけない。
だから、これ決まり文句でもないし、短くて覚えやすいし、同意して欲しい:コンテンツマーケティング・イズ・キング。
準備はできたかな。OK、あなたが考えもしなかったろう事を教えよう。
SEOと広報は同化した
これ、変な響きだと思うけど、こんな話があるんだ。
むかしむかし、僕がSEOを始めたばかりのころ。あるクライアントがSEO業者(僕たち)を雇い、そして広告代理店も付けてうまく調和させようとしました。
これが最悪だったのです。
彼らはSEOと広告代理店は素晴らしく調和し合うというアイデアの持ち主でした。よく知らないけど、彼らははそれでうまく行くと思っていました。でもそうではありませんでした。
3週間もしないうちに、そのクライアントはSEO業者(僕たち)を切りましたとさ。
これこそ、真実を語っている。SEO業者は広告代理店に何をしていいかわからなかった。そして広告代理店もSEO業者に何をしていいかわからなかった。うまくいってなかったんだ。
数ヶ月後の、別の話をしよう。
むかしむかし、SEO業者(僕たち。いいヤツ。)が、広報について理解しはじめていました。SEOと広報の潜在能力を理解しているクライアントをいくつか抱えてていました。よりよい広報のために、いろいろな事を学びました。
そうしたら、うまくいったのです!それは最高でした。広報とSEOをブレンドして、虹が現れてユニコーンが緑の茂みを跳ねまわるようなハーモニーを生み出したんのです。でも僕たちは「イケてる広告会社」と名乗り直したりせず、引き続きSEOとして仕事を続けました。しかしながらこのとき、SEOと広報は強力な、切っても切れない関係性だと気づいたのです。SEOと広報は同化していたのでした。
SEOと広報は大親友同士。引き離すことはできないのです。今日、その「公的関係」は、Google検索結果やソーシャルニュースフィードに現れています。それはSEO+広報なのです。
広報について考えずに、SEOを期待することはできない。これは、リーダー、起業家、およびニッチな専門家には特に顕著だ。彼らの公的イメージは、ウェブ上での姿を最適化するには全ての物を持っている。
今日の起業家とデジタルマーケティングのプロは、広報とSEOがいかに社会的な認識とデジタル的に柔順な公的存在を収束していったかを理解する必要がある。
最近の動画で、マット・カッツは検索エンジンが今どういう位置にあり、重要なポイントを指摘している。
彼の言うことはこうだ:
今後、バックリンクの重要性は若干弱まる。もし僕たちが、ダニー・サリバンがこの記事を書いたとか、ヴァネッサ・フォックスがこの記事を書いたとか、そんな事が本当に理解できるようになれば、僕たちは(内容を)より理解できるようになる。オーケー、これは(1)専門的で、(2)特定の分野のもである、っていう風にね。
言い換えれば、伝統的なSEOは、SEO+広報の時代に道を譲るという事だ。SEOは広報のために道を開き、その逆も道を開く。
この同化を把握し、適用させた組織もある。彼らの全体的なアプローチ方法は、純粋主義者には異例のようだが、SEOが変化している事を知っている人にとっては理解しやすい。たとえばこの会社、Mabbly.comでは、こんな風に言っている。
「私たちは、伝統的な広報戦略をもってデジタル時代に挑みます。私たちはコンテンツマーケティングとソーシャルメディア、そしてSEO戦略を組み合わせます。」
「SEO戦略」は、いつの間に「広報戦略」の議題の範囲に取り入れられたのだろう?まぁ、GoogleがGoogleプロフィールのオーサーランク、ウィキペディアのページ、高品質なニュース記事やブランド関連会社のスキャンダル、ナレッジグラフを一流の検索結果に反映するようになってからだろう。それから、人々が会社や人を探すのに検索エンジンを使うようになって以来だ。
そう、SEO戦略と広報戦略は間違いなくひとつになっていく。
だからSEOと広報が同じ文章の中に使われるんだ。だからSEOと広報が2つの別々の分野としてでなく、いわゆる「デジタルマーケティング」という、複雑な多角形の2辺として考えられるべきなんだ。
この名記事で、LinkedInのJason Millerが広報チームとコンテンツチームの問題や衝突について語っている。彼の結論のひとつは、「コンテンツチームに作らせ、ソーシャルチームにプロモートさせ、広報チームに発表させる」ということ。これはたしかにアプローチ方法の一つだけど、でも方法はこれだけじゃない。
Millerの広報とコンテンツの総合体に対する結論は、「これは美しいものであり、チームが単独で行ったどんなものより大きなインパクトを作るだろう」というものだ。
広報とSEOは1つになる。SEOはこのことについて考えてもいい頃なんだ。
アルゴリズムが賢くなっている
Googleはぎごちない思春期を終えた。ある意味ね。この9月は16歳の誕生日だ。
デジタルの世界はドッグ・イヤーと言われている。10倍の速さとも言っていい。そうなると、Googleは160歳くらいとも言える。
この時点で、アルゴリズムは賢者だ。もしあなたが160歳なら、めちゃめちゃ賢くなっているのと同じだ。
僕たちはアルゴリズムが変化するのを何十回も見てきた。たぶん、古き良き、あのキーワード詰め込み作業とかスパムなディレクトリ型外部リンクとかで検索1位を取れていた日を思い出すだろう。どうよ?
今、アルゴリズムはより賢くなり、僕たちの推測や予測よりもずっと複雑になっている。最近ではより直感的な検索方法が導入された。もう、単純に、そんなシステムとは勝負しようがない。長い目で見て、「トリック」なんてもう敵わないんだ。
この検索エンジン科学の描く未来的な軌道の一例に、共起語や共サイテーションが真の価値を証明していくというものがある。「リンク構築」のすべてはSEOにおける恐竜時代となるだろう。(「キーワード濃度」とかね。覚えてる?笑)
今や、アルゴリズムは賢者だ。そして僕たちはその賢者によるコントロールに、耳を傾けねばならない。
ソーシャルが独自の検索エンジンを持つ
Bing、Ask、AOLとYahooのシェアをしのぎ、YoutubeはGoogle検索に次ぐ巨大検索エンジンだ。Twitterは毎日21億もの言葉を吐き出している。Facebookの独自検索システムは一日あたり5千万件の検索を処理している。
これ。これが新しいSEO。完全にソーシャルだろう。
Neil Parerがソーシャルを「新しいSEO」と指摘するように、ソーシャル重視のこのレベルでは、その個性を不思議に思うべきではない。
検索におけるソーシャルの新たな力は、まず第一に、ソーシャルメディアサイト上に「存在する」ということの重要性を指摘する。しかしながら第二に、その個々の存在のクオリティの高さの重要性も強調する。これは先述した広告についての文脈にも通じている。問題は、どう見えて、何を発言するかということ。
そのフィールドでの認知度や権威を求める起業家たちにとって、関係を築き上げ、答えをくれるような他のプロたちに相談する事が大切だ。
ソーシャルSEOは、個人がそれぞれオンライン上の「本物で、洗練された」関係性を築く事が条件で、その関係性が目標や目的につながっていく。ビジネスを走らせていようが、ウィジェットを売ろうが、単に他人のニーズに答えようが、 その全てをソーシャル検索のルーレットが握っている。
まとめ
新しい時代のSEOが要求していること・・・
適応すること、見直すこと、考え直すこと、そして進め方を練ること。(ここに挙げた4つ以上の変化があるのはもちろんです。でも、次の記事のためにネタをとっておきたくて。)
「革新」とか「アジャイル」がビジネス系バズワード以上のものだと思うなら、この記事はよく理解できたはずだ。
注)アジャイルとは・・・
「俊敏な」「すばやい」という意味の英単語で、IT業界では、経営環境の変化に迅速に対応できる柔軟な情報システムや、効率的なシステム開発手法などを指す。 出典:e-words
アルゴリズムに動揺しようが、衝撃的な発表であろうが、変化するSEOには素速く立ち回らなければならない。
幸いなことに、僕はこの記事を通じて、ウワサ止まりのくだらない内容以上のことを伝えた。
幸いなことに、ここには対応するべきアドバイスがあって、あなたに変化をもたらすはずだ。
なぜなら「変化」こそが、我々が導くべきビジネス・カルチャーだからだ。
あなたはこの変化に、付いてこれるか?
※この記事は、2014年5月13日にSerch Enjine Journalに寄稿された、”It’s May 2014, and Here Are Four Ways that SEO Is Drastically Changing“をSEO Scene独自に日本語訳したものです。
SEO Scene所感
どんな時代でも、どんな生物でも、
優れた個体は時代や環境の変化に「適応」してうまく生き延びる。
SEOにおいても、適応すべき急激な変化が来ている事は言うまでもありません。
変化に適応できない、もしくは過去の(スパミーな手法が通用した時代の)栄光が忘れられない人はこの先、取り残されていってしまうんでしょう。
そういう意味では先日の「SEO業者全滅か!?」はあながち間違いではないかもしれないですね。
「これまでのSEO」が完全に息を引き取りつつある傾向にあることはわかりました。
今後はコンテンツ・マーケティングやソーシャルSEOなどがが重要になってくるということです。
「SEO」の持つ意味が、どんどんと細分化され、多岐に広がっている気がします。