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SEOの次はCRO!コンバージョン率最適化コンサルタントへの5つの質問

2014/11/04カテゴリー:海外SEO記事

seoの次はcro

“SEO”という言葉はWEBマーケティングや経営戦略においてすっかり市民権を得ましたが、CROという言葉はまだまだ浸透していないように思います。
CROとは、Conversion Rate Optimization、つまり“コンバージョン率最適化”の略。

そもそも「利益」とは、アクセス数×コンバージョン率 によって生み出されるもの。で、SEOとは基本的にはアクセス数の部分を担うものですね。じゃあ、コンバージョン率はそのままにしていていいの?という訳で、先進的なWEBマーケティングシーンでは現在CROの取り組みが活発です。

とっても久しぶりの更新になってしまった今回の記事では、海外サイトのSearch Engine Journalから、CROを中心にコンサルタントを行なっているティファニー・ダシルヴァさんという女性のインタビュー記事をお届けします。


 

コンバージョン率の最適化(=他の特定のKPIの向上と同様に、アナリティクスとユーザーからのフィードバックを活用してウェブサイトのパフォーマンスを向上させるメソッド)に特に集中する動きは、ここ数年で主流になってきています。

この分野に秀でているティファニー・ダシルヴァさんは、ECショップビルダー&プラットフォームのShopifyにおけるコンバージョン率最適化のコンサルタントで、設立者でもあります。

ティファニーさんは親切にも、ECサイトを始めとするCROにまつわる質問に答えてくださいました。

 

tiffany-dasilva

 

CROはマーケティング戦略に取り入れるべき?もしくは別のモノとして取り組むべき?

 

通常のマーケティング活動に加えて、同時にCROにも取り組むのは大変だと思います。ちょこちょこ自分のエリア(SEOやSEMなど)を最適化させるかたわら、ファネル全体を通じてのチャンスポイントを見つけられるよう、大きな範囲を誰かに見てもらい、テスト生成に集中できれば素晴らしいですね。

 

ECサイトのウェブ戦略は、一般的なサイトと比べて、利益を得るという点でどう違うのでしょうか?

 

どんなウェブサイトでも、「存在理由」というものがあると思います。ビジネスのため、成長のため…。しかし、「成長」には様々な意味が含まれていますね。
一般的なウェブサイトでは、誰かにファーストステップを踏ませる事がキーになります。サービスにサインアップしてもらうために必要な情報を提供して、そこからセールスのために彼らに会ったり、話したりという事ができるようになりますよね。
ECサイトの場合は異なります。全ての体験がオンラインで完結します。誰かが(サイトから)去って行ったり、気が散ってしまうというのには理由があるわけです。
どちらにしても、以下のポイントにフォーカスします:

提案の価値を明確にする:なぜ彼らは、他の競合商品ではなく、あなたの商品を買う必要があるのか?送料無料にしてくれるのか、価格は明確か、品質が高かったり、よく知られているものなのか?

関連性を持つ:アクセスを得るためにアドワーズ(PPC広告)を使っているなら、彼らがアクセスしたいページに誘導しているかを確認してください。(エアジョーダンを探しているのに、クリックしたらVANSのページ、なんてダメですよ)

明確にする:シンプルな言葉で、ユーザーが知りたい情報を知らせましょう。商品写真は、ユーザーエクスペリエンスの明確さを向上させる素晴らしい手段です。

不安要素の排除:信頼要素について上手に知らせてあげましょう。レビューがあるなら載せましょう!

不要なものの排除:チェックアウトのプロセス全体を通じて、他の人がどういう行動をするか見てみましょう。スローダウンを起こすようなものがないか探して、修正してみましょう。

緊急性の提示:これら全てを修正したのに「今すぐ購入」と謳っていないと、競合相手に売上を奪われてしまいますよ!

このプロセスをもっと知りたいなら、Wilder Funnnelのクリス・ゴーワード著”You Should Test That!“がおすすめ。上のポイントひとつひとつが深く掘り下げられている、素晴らしい本です。

 

一般的によくある信条(例えば、ユーザー目線で考える等)って、どれくらCV率向上に貢献するの?

 

マーケティングにおいてあなたが学ばなければいけない最も大きな事のひとつは、あなたは失敗して、時にひどい失敗もするだろうということ。自分が怪我をするような失敗をするべきなんです。なぜなら、あなたには学ぶ事、深く掘り下げる事という強い決意があるんだから。ナビゲーションを排除するとか、スライダーバナーやカルーセルバナーをサイトで使わない、など、CROのベストプラクティスは数多くありますが、これらがうまく機能するのには、特定のシチュエーションが存在するわけです。
「誰にとってもうまくいく方法なら、わざわざテストしなくてもいいや」(=そのまま実装しちゃえ)と思ったら、全てをストップして、直ぐにそれをテストする必要があります。数ヶ月たってやっと「そんな事なかった…」と気づくのは嫌ですよね。

 

あなたはLinkedInのプロフでは自身を”野心的なグロースハッカー”だと仰っていますね。グロースハッキングとマーケティングの違いは何だと思いますか?

 

あー、この質問は好き。私の中では、マーケティングとグロースハッキングは二つの全く異なるものなんです。グロースハッキングは思考であるのに対して、マーケティングとはいくつかの活動の集合体なんです。グロースハッキングでは、あなたの商品や市場、それから一件関連なさそうでも、一極集中させればあなたの会社の成長を支援する方法を見いだせるようなファネルを必要とします。 (ほら、Airbnbは初期にCraigslist=サンフランシスコのローカル情報コミュニティサイトを活用したでしょう。)

私が思うには、グロースハッキングとは生まれ持ったものもあり、また学んで体得したものもあります。私がLinkedInのプロフに”野心的な”と載せたままにしているのは、そうして読んだり、学んだり挑戦することに時間を費やしてきたようなアプローチ(時間をかけて大きな発展を起こすための微調整や、小規模な最適化を企業の中で見ていくこと)とは大きく異なるからです。growthhackers.comやカンファレンスで出会ったグロースハッカー達は、本能と直感を併せ持ってしたデータ活用調査に基づくワイルドなアイデアを作り出す能力があって、いつも驚かされています。

個人な経験か趣味、どちらがあなたにとってより良いマーケッターになる助けになったと思いますか?

 

私は、心理学や人間の考え方について勉強するのが大好き。それから映画やテレビを観るのも好きです。私の助けになる最大の事と言えば、テレビを見ている間でも、心の奥に何が起こっているか認識し続けていて、それでも番組を見続けていられる能力かな。つまり、どうしてこれで笑ったんだろうとか、どうしてこのキャラクターに夢中になってるんだろうとか、何を嫌い始めているのかという事を理解しようとし、分析していくのはとても説得力があり、心理技術でもあるので、ランディングページに活用していますね。

 

 

※本記事は、Search Engine Journalに2014年9月27日に掲載された記事“Discussing Conversion Rate Optimization and Website Strategy With Tiffany daSilva”をSEO Scene独自に翻訳したものです。

 

SEOに続き、LPO(=ランディングページ最適化)やEFO(=エントリーフォーム最適化)の動きも、日本で活発になってきているように思います。そもそもSEOもLPOもすべて、CV=コンバージョンというたったひとつの目標の為に行なっているという意味で存在意義は同じ。極端にアクセス数がひどいサイトでないのなら、SEO同様にCVOにもリソースを使えば、より大きな成果が得られるのではないでしょうか。

・・・雑談なんですが、「これ全然質問の答えになってないじゃん!」って、こうやって時々海外のインタビュー記事を読んでいて思う。
もっと実践的な、CROについて皆さんが活かせるような情報を集めて発信できるように頑張りますね。

検索エンジンマーケティング担当。
正攻法に特化したSEOコンサルタントとして、大小様々なサイトのSEOを指導。
フォースと共にあらんことを。

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