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アナリティクスで謎のキーワードから大量流入!東京の新手SEOスパムだった

2015/05/28カテゴリー:SEO対策コラム

スパムはやめて

ある日、いつものようにGoogleアナリティクスをチェックすると、検索流入が増加している!
コツコツとSEO対策を頑張った成果が出たと喜んで検索キーワードを見ると、特定の謎のキーワードからの流入が大量に発生していた…。

困ったことに最近はこういった新手の検索エンジンスパム手法が現れています。クライアントのサイトが被害にあってしまっていたので、その内容と実態を晒しておこうと思います。

突然、謎のキーワードからの検索流入が急増

クライアントのサイトにおいて、ある日突然、
「簡単◯◯通販shop業界最安」
というキーワードからの流入が多く発生している事がわかりました。(スパム業者とはいえ、念のためキーワード詳細は伏せています。)

流入キーワードにしては明らかに不自然ですし、そもそもクライアントのサイトで◯◯に入る商材を取り扱っていません。

 

流入が発生しているのは3〜4月中のみ

謎の流入キーワード

今年の3〜4月中のみ湧いており、5月に入るとパタリとやみました。

ひと月に1,000件以上発生しており、結構デカいので本当に迷惑です。

ちなみに別サイトでも湧いてた

このクライアントのサイトは、商材◯◯を取り扱っていないながらも、「簡単◯◯通販shop業界最安」のキーワードで十数位に入っています。
そしてたまたま、別のお客様のサイトもこのキーワードで十数位に入っていたのです。

そちらのアナリティクスを見てみると、

別サイトでもスパムを確認

やはり、いました。
こちらのサイトではキーワードの種類が増えています。こっちの方が上位だからでしょうか?

 

流入元はYahooのみ

セカンダリディメンションで参照元/メディアを確認すると、すべて「yahoo / organic」になっていました。
もしかしたらnot providedに含まれているものもあるかもと思い、Googleサーチコンソール(旧名 ウェブマスターツール)の検索アナリティクスで調べたのですが、一切確認できませんでした。
ということは、全てYahooからの流入のみである可能性が高いという事です。

 

ほとんどが日本国内から検索されている

続いてセカンダリディメンションで「国」を調べてみると、98%以上がJapanとなっていました。「ISO 国コード」や「言語」でも同様です。

 

ほとんどがデスクトップから検索されている

「デバイスカテゴリ」を見ると、98%がdesktopとなっていました。

 

検索ブラウザは様々

検索ブラウザについては、以下のように散っています。約半分がChromeからの検索です。

検索ブラウザは散っている

 

直帰率が非常に高い

検索スパムなので、任意のキーワードでアクセスしてくる事だけが目的です。
そのため、直帰率が97.48%と非常に高いのが特徴。

 

このスパム行為の目的は?

一体何のためにこんな迷惑行為を行なっているのでしょうか。
考えられるスパムの目的は2通りあります。

リファラスパムの可能性

リファラスパムは、ここ最近になって活発になっているスパム行為。
主に海外のスパマーのしわざです。
Googleアナリティクスの参照元に、”social-buttons.com”のような見慣れないサイトからの流入が大量にあり、Web担当者が気になってこのドメインを調べさせることでアクセス数を稼ぐという、なんとも遠回りなスパム行為です。

参考:

Google Analyticsのアクセス解析データを掻き乱すリファラスパム対策|Web制作 W3G

[見つけ次第更新] リファラースパムリスト Google Analytics – NAVER まとめ

 

今回のケースでは、参照元としてサイトドメインが表示されているわけではありません。
が、「簡単◯◯通販shop業界最安」と検索すると、「かんたん◯◯業界最安値!」というサイトが1位にヒットします。このスパムを受けた人は間違いなく不思議に思って「簡単◯◯通販shop業界最安」と検索し、該当のサイトにアクセスします。こうやってサイトのPVを稼ぐという魂胆です。 

Yahoo虫眼鏡スパムの可能性

もう1つの可能性はYahoo!の虫眼鏡やサジェストに強制的に任意のキーワードを表示させる、いわゆる「虫眼鏡スパム」の可能性です。

Yahooのサジェストは御存知の通り、ユーザーからの検索が多い関連キーワードを、ケータイの予測変換のように表示させています。ここにぶち込みたい好きなキーワードを、botから大量に検索し、Yahooの誤認識を起こすというスパムです。

手口としては非常に単純で、関連検索ワードとしての表示を意図するキーワードで大量にヤフー検索を行うというもの。

問題なのは、その過程において自然な検索を装うために、検索結果に表示されたリンクをクリックして訪問するという偽装工作を行っている点です。

虫眼鏡SEO業者によるヤフー検索広告の不正クリック疑惑が事実っぽい件

今回のケースでは、流入元がすべてYahooだったためこの目的が考えられる…のですが、肝心のYahooサジェストにそれらしいキーワードが表示されません。

「簡単◯◯」まで入力すればやっと「簡単◯◯通販shop業界最安」と表示されるのですが、これでは意味がないはず。
もし自分がスパマーなら、「◯◯」とか「◯◯ 通販」「◯◯ 最安」と入力した時に何か表示されるようにするのですが、一体なにが目的なのかわかりません。

 

“犯人”は東京の業者さんだった

この「簡単◯◯通販shop業界最安」のサイトの運営会社を調べると、東京の業者さんで、事業内容としてSEOやWeb制作などを掲げていました。

日本語のわかる日本の業者さんなのですから、こういった迷惑行為は是非やめてもらいたいものです。
どういう意図なのかは存じませんが、我々からすればアナリティクスから流入キーワードを見て、「うわぁ、虫が湧いてる」程度にしか思いません…。
この記事がシェアされて、同様のスパムの抑止になればいいなと思います。東京こわい。

 

検索エンジンマーケティング担当。
正攻法に特化したSEOコンサルタントとして、大小様々なサイトのSEOを指導。
フォースと共にあらんことを。

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