SEO対策を魔法か何かと勘違いしてる人が多すぎる件
2014/05/06カテゴリー:SEO対策コラム
名古屋を中心にSEO対策のコンサルティング業務をしています。
日々、あらゆるSEO関連の質問、問い合わせを頂くんですが、SEO対策の意味をすっごい勘違いしてる人、まだまだ多いなーと感じる今日このごろです。
そして、SEOの事を「魔法」のように捉えている人が結構多いと思うんですよね。
ためしに、「SEO」という言葉を「魔法」に入れ替えてみても、違和感が仕事してないんです:
「SEOをかければ、検索順位が上がる」
↓
「魔法をかければ、検索順位が上がる」
「SEOで、たった3ヶ月でアクセス倍増!」
↓
「魔法で、たった3ヶ月でアクセス倍増!」
「SEOに失敗して、サイトが検索結果から消えちゃった」
↓
「魔法に失敗して、サイトが検索結果から消えちゃった」
「SEOの力で、希望のキーワードで1位になれますよ という営業電話があった」
↓
「魔法の力で、希望のキーワードで1位になれますよ という営業電話があった」
・・・うーん、胡散臭すぎる。
今回は、そんな「魔法」のように捉えられる節のあるSEO対策についてよくある「勘違い」をいくつかまとめてみました。
同業者の方にとっては、「あるある!」と共感してもらえたら嬉しいです。
この記事の目次
勘違い1:「アガル」「サガル」だけで物事を考えてる。
ああ、またこのパターンか・・・と、若干ウンザリしてしまう思考タイプです。
二言目には「アガル」「サガル」を気にするパターン。
「このキーワードでSEOかけたいんですけど、アガリマスカ?」
「このサイトにコレを追加したら、アガリマスカ? (or サガリマスカ?)」
検索順位を決めているのは、SEO業者じゃありません。
Googleです。アガリマスカ?と言われて、上がります!とは言えません。
(逆に、上がる方法があるならこっちが知りたいくらいです。)
例えるなら、「毎日5kmランニングしたら、痩せますか?」って言われる様な感覚です。
そりゃ、痩せるかもしれないし、痩せないかもしれないし、いくら走ろうがお菓子をむさぼり食ってたら逆に太るだろうし。
とにかくその「5km走ったら?」という条件提示だけでは限定的すぎて、何とも言えないんです。
もちろん、順位に「アガル・サガル」があるとPV数に大きな影響が出るのは当然ですが、なんか「アガル・サガル」の呪縛にとらわれてるような感じがするんですよねぇ。
勘違い2:微妙な順位変動に過剰に反応しちゃう。
「◯◯をやったら、順位が下がった」
「サイトの◯◯を変えたら、順位が上がった」
という微妙な順位の変化に過剰に反応するのも、精神衛生上すっごい良くないと思います。
順位が動いたと思ったら、数日後には元に戻ったとか、むしろ逆の方向に動いたとか、ザラです。
ある日突然圏外になったと思ったら、3日後に何事もなかったかのように帰ってきたとか、マジでザラです。
もはや猫みたいなもんです。
順位の動きなんて、2週間に1回確認するくらいの気持ちでいても全然オッケーだと思います。
検索順位のアルゴリズムは200以上の指標によって決定されていると言われています。
様々な要素が複雑に絡み合って、日々順位というのはうごめいています。言うならナマモノ。
サイトのソースコードをたった少し変更しただけで、大きな順位変動はそう簡単には起こりません。
そして、10位圏内ならともかく、ほんの数位の順位の動きなんていつだって起こりえます。世界トップレベルの頭脳が集まって設計した複雑なアルゴリズムのもと、検索結果は毎日うごめいているんですから。
だから、「◯◯を変えたら順位が3つ下がった!」みたいな分析は極めて短絡的です。たぶん何にも関係ないです、ソレ。
勘違い3:SEO業者に依頼したら、何もしなくても順位が「アガル」と思っている。
Googleが外部リンクに対する評価方法やその在り方を見直して以来、巷のSEO業者に出来る事は縮小の一途をたどっています。
少し前までは人工リンクを量産し貼り付けることで、検索順位を外的に操作する事もできましたが、現在ではだんだんと通用しなくなってきています。
また、ディレクトリ登録も無意味化しています。
だから、「お金を払ってSEO業者にサイトを渡せば、なーんにもしなくても向こうで勝手にリンクをガシガシ貼ってくれて順位が勝手に上がり、アクセス数も勝手に増えていく」という馬鹿げた話はもう存在しないんです。
「SEO業者に依頼したけど、順位が上がらない」という嘆きには、ツッコミどころが2つ。
1つは、SEO業者に丸投げするんじゃなく、サイトの品質向上に努めないと結果なんて出るわけないだろ!ってところ。
もう1つは、そのSEO業者とやらは、依頼されたらそれきりで、サイトの改善点や修正点の提案はしてくれなかったの? もしも提案があったなら、それにはしっかり応じたの?っていうところ。
勘違い4:「外部リンク対策」を「業者に人工リンクを貼らせる事」だと思っている。
前述しましたが、(それ以前に周知の事実ではありますが、)外部リンクに対するGoogleの判断基準はとても厳しくなってきています。
そんな中、未だに人工外部リンク提供を中心としたSEO対策を代行する、完全に時流を読むことを諦めた業者がまだ残っています。
(そして、時流を読もうともしない企業の担当者がそういう業者に依頼して、結果泣きを見るワケです。)
「外部対策」っていうのは、業者に人工リンクを無茶苦茶に貼らせる事ではないと僕は思っています。
中には、「Googleの外部リンクの取り締まりが厳しくなってきてますが、うちは安全な外部リンクを貼ってるので大丈夫です!」と謳う業者もあるわけですが、
そもそも安全な外部リンクってなんやねん!と、個人的には逆に違和感を感じてしまいます。
しかも、そんな「安全な外部リンク」を貼って、目立ったプラスの影響はおそらくないのではと思います。
本当の意味での外部リンク対策とは、
リンクを大量に貼る事でもないし、
「安全なリンク」を「Googleにバレないように」貼る事でもないです。
いかに本物の「リンク」を貼ってもらえるようにするか工夫をすることです。
言うならば、拡散性の高いコンテンツを作ること自体が最強の外部リンク対策だし、
ソーシャルボタンをちゃんと設置して拡散させやすくする事だって外部リンク対策です。
決して、「何これ?」みたいな人工リンクを阿呆みたいに用意する事ではありません。
勘違い5:SEO対策を「検索順位を上げる事」だと思っている。
今一度、改めて考えて下さい。
「SEO」とは、「Search Engine Optimization・・・検索エンジン最適化」の略です。
「検索順位向上」とかの略ではありません。
そして、検索順位が上がるという事は、サイトを「検索エンジン最適化」することで得られる効果の1つに過ぎません。
ビッグキーワードで上位表示をしたくて対策をする、それって「SEO対策」の域に全然達してません。ただの「キーワード対策」のレベルです。
たとえばお望みのキーワードで上位表示がなされたとしましょう。
それなのに、想定していたよりアクセス流入が少ないとします。きっと多くの人が、「SEOの意味がなかった」「SEOの効果ガー」と嘆くと思いますが・・・ちょっと待ってください。
そもそも本当にそのキーワードで上位表示される事に意味があったんですか?
検索結果画面の中で、ユーザーのクリックを喚起するようなタイトルやメタディスクリプションを考えたんですか?
サイト内容に合致したキーワードを考えること、クリックされるようなタイトル・メタディスクリプションを設定する事まですべて含めて「検索エンジン最適化」なんです。
順位を上げてハイ終わり、っていうのはただの「キーワード対策」ですよ。
本当の意味でのSEO対策がしっかり成されているのか、今一度見直してみてください。
SEO対策とは決して、検索順位を上げるためだけのものではありません。
そして、SEO対策は魔法じゃないんです。