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コンテンツマーケティングに勝利した企業がクリアしている、13の質問

2015/04/07カテゴリー:コンテンツマーケティング

ようこそ、コンテンツ・マーケティング適応の年へ。あなただけの”コンテンツマーケティング大冒険”を選ばなくてはならない時代です。顧客体験を、独自に作り上げ無くてはならない年なのです。

自分達のコンテンツマーケティングを、本当に信用できていますか?

 

コンテンツ・マーケティング戦略は、明確化されていなくてはなりません。だって、ペンを紙に向ける前に、何を書くかがちゃんとわかってないといけないでしょう。

フリーランスからスモール・ビジネスのオーナーまで、我々のようなWebで働く人間の多くは、コンテンツ戦略というものを持っていると思います。でも、その戦略が「頭の中にあるだけ」という問題が。

もしあなたが、「自分のビジネスはそんな複雑じゃないから、コンテンツマーケティングもそんな難しく考えなくていいんだ。自分のビジネスは自分でよくわかってるし、わざわざ内容を紙に書きだすまでもないよ。」と言うのなら、今回の記事にハッとさせられるかもしれませんよ。

” BtoBの企業のうち、ドキュメント型コンテンツをマーケティング戦略に取り入れているのはわずか39%のみ。「言葉」のみのマーケティング戦略を取っているのは47%。何の戦略も考えていないのは12%。”

関連記事:インフォグラフィックと数字で見るコンテンツマーケティング

では、「非ドキュメント型」のコンテンツ戦略の背後にある危険性についてお話しましょう。

まず、コンテンツマーケティングを常に意識し続けるのか、それとも地下室のコンクリートブロックにでも貼り付けておくような気持ちなのか、その違いによって、これからお話する事が、戦略的であるかどうかの捉え方が異なってくると思います。

Content Marketing Instituteの調査では、以下の事が明らかにされています:

  • ドキュメントコンテンツを保有する企業のうち39%が「口頭のみのマーケティング、またはマーケティング戦略無しの場合に比べて効果的と思う」と回答した。
  • コンテンツマーケティングで「効果が出ている」と回答した企業は、ドキュメントコンテンツを保有する企業では60%。そうでない企業ではわずか33%に留まった。
  • ドキュメントコンテンツを保有する企業のコンテンツマーケティングにおけるROI(投資収益率)は、そうでない企業の約の2倍。

さらに別の調査によれば、ドキュメントコンテンツを作らない、という事が驚くべき事実に結びついてしまう可能性があるという事です。Copybloggerの独自調査によれば、51%の経営者が、Webで売上を立てるという事に苦しんでいるのです。

つまり、あなたが自分で「コンテンツマーケティング」と思っているその手法は、テーブルにお金を放り、効果のないコンテンツを公開し、あてもなく彷徨い、結局全然違う目的地に来てしまった、という事を起こしかねないのです。

コンテンツマーケティングを通じて最適な結果を出したければ、まず戦略を明確化し、それに集中しなければなりません。

 

コンテンツマーケティングに成功したければ、次の13の質問に答えよ

 

「コンテンツマーケティングとは何か」という事はみなさん既にご存知かと思いますが、復習を兼ねて、Authority Rainmaker 2015のスピーカー、Ann Handleyの言葉を紹介しましょう。

彼女は、コンテンツによって企業が「単なる”商品の販売元”だけでなく、”信頼できる情報源”になることができる」と述べています。

ところがこれが難しい。あなたが複数の業種をターゲットにするなら尚更です。Contents Marketing Instituteの調べでは、中小企業のうち54%は、少なくとも2〜3業種をターゲットにしているという事です。1業種だけを狙い撃ちしている企業は、わずか7%でした。

ソーシャルメディアや、有料広告など、戦略は様々ありますが、予算とリソースは限られています。そして残った集中力の先に、更に希望を求めた時、コンテンツマーケティングこそ必要不可欠な戦略だった、と気付くのです。

どう考えてもコンテンツマーケティングはやらないよりは良いわけです。中でも、ドキュメントコンテンツは優れています。

Kristina HalvorsonとMelissa Rachは次のように述べています

“コンテンツマーケティングでは、コンテンツを通じて企業や組織が目的を達成し、ユーザーニーズを満たす方法が定義されていなくてはならない”

あなたのコンテンツ戦略は、明確で、説明不要なものであり、余計なものがあってはなりません。(コンテンツ)が信頼できるかどうかは、そこにかかっています。

しかし、コンテンツマーケティング戦略を計画することは、別にとんでもなく大変な事であるとは限りません。ここに挙げるいくつかの質問に答えるだけで、最初のコンテンツは1日足らずで出来てしまいます。

という訳で、午後の仕事はさっさと片付けて、次の質問の答えをノートやホワイトボード、Evernoteにでも書き出してみてください。

 

1 対象ユーザーは誰ですか?

 

顧客を特定し、明確に書き起こせますか?

例えば、

  • 彼女は、家族に健康的な食事を1日3回ちゃんと用意したいと思ってる、共働きの母親だ。
  • 彼は、故郷に貢献するために弁護士を目指しているアフリカ系アメリカ人だ。
  • 彼女は定年退職しているが、お金の心配は無い。それよりも、退屈しないために何か活動をしたいと思っている。

こんな風に、あなたのターゲット・オーディエンスは1種類のタイプではないと思います。それら全てを特定しましょう。彼らの考えている事を、ふかーく調べる必要がありますね。

 

2 競合相手は誰ですか?

 

これは、直接の競合相手だけの話ではありませんよ。見込み客を奪ってしまいそうな可能性のあるもの、企業はないですか?

たとえば、Webデザイナーの競合相手は他のWebデザイナー達だけではありません。非デザイナーでもデザインができてしまうようなツールも、彼らの競合相手になるのです。

 

3 提供できるものは何ですか?

 

最初の質問で顧客について、2つめの質問で競合相手について質問しましたが、これには理由があります。彼らは、マーケットの形態と、そのマーケットにいかに適合すればよいかのアイデアを与えてくれるからです。

ビジネスとブランドを構築したいという人に対して、いつも言っている事があります。「あなたのミッションと戦略は絶えず変化するものです」と。あなたが顧客や競合について学べば学ぶほど、進化してくものなのです。

自分自身でそのような調査を行なっているなら、次の質問にもお答え下さい。

  • あなたは、マーケットに適合できていますか?
  • あなたに出来て、他の競合が出来ない仕事は何ですか?
  • あなたを「オンリーワン」にしている要素は何ですか?

 

4 聞こえてくる声はどんなものですか?

 

「喜びの声」だけではないですよ。

顧客や、見込み客が話している事に耳を傾けて下さい。何を言っているのか?彼らの目標や課題について、よく出てくるテーマは?

そんな声、どこで収集すればいいわからない?ネット上での、彼らの「たまり場」を見つけて下さい。FacebookやGoogle+、Twitterかもしれませんし、フォーラムや会員サイトかもしれません。

 

5 既に持っているコンテンツは何ですか?

 

Webサイトやブログ、ソーシャルメディア上で既に公開済みのコンテンツの評価を行う必要があります。そしてこの作業にどれだけ苦労したかによって、コンテンツマーケティングという戦いの道のりの長さが決まります。この作業は重要ですよ。

そう、これがいわゆる、コンテンツ・オーディット(審査)ってやつです。

最終的には、前に進むのに最も効果のあるコンテンツのタイプが分かるようになります。

 

6 コンテンツの目的は何ですか?

 

おそらく、これが一番大事な質問になると思います。

あなたのコンテンツは、販促になるものですか?リードを育成するため?オーソリティを構築するため?SEOで検索エンジンからのトラフィックを稼ぐため?お母さんを喜ばせるため?それとも全部?

「全部!」だったらちょっと問題です。コンテンツのひとつひとつは、それぞれ違う役割があるからです。

たとえば、メルマガ登録を促すランディングページがあるとします。
メルマガは顧客との関係性を強め、商品やサービスの知識を深める「顧客育成」のために行います。
別のランディングページではいよいよ「売る」ための設計になっていて、メルマガからうまくそのページへ誘導するという流れです。

コンテンツの役割を理解しておくのが重要です。そして、それぞれのコンテンツの役割は、コンテンツ・オーディットを通じて明らかにします。

 

7 コンテンツの更新頻度はどれくらいですか?

 

週に一回?それとも毎日?時間はどれくらい割けますか?コンテンツを制作するのは誰が担当ですか?そのコンテンツは、コンバージョンに繋がりそうですか?

更新頻度については、こちらの調査結果が役に立つかもしれません。

ブロガー1000人に聞いた!ブログ運営調査結果を日本初公開

 

8 コンテンツの配信はどうやりますか?

 

シェアされないコンテンツとは即ち、無視されたコンテンツ、という事です。どんな自信作であっても、関係ありません。

なので、フォーカスするSNSを定めましょう。見込み客がどこにいるのか。コンテンツをシェア、拡散してくれそうな人は誰なのか。自動配信ツールを使えるのか。

 

9 コンテンツの担当者は誰ですか?

 

担当者はあなたですか?あなたじゃなきゃダメなんですか?

Michael Gerber氏が彼の著書”The E-Myth”内で述べているように、経営者は「ビジネスを回す」というポジションにいるべきです。 あなたも、コンテンツ制作において成長するのが難しいと思う事があるかもしれません。いっそ誰かを雇ってコンテンツを書いてもらい、あなたはコンテンツのマネージャーという立場に回ったほうが良いかもしれません。

 

10 コンテンツの企画者は誰ですか?

 

あなたはきっと、やりたい事や気になる事が沢山あるんでしょう。野望が欠ける事がないのでしょう。
でも、人間界にはこんな教えがあるんですよ。「誰だって、出来る事には上限がある」って。

例えば、今年はインフォグラフィックを12枚制作したい!というなら、まずリサーチするのは誰ですか?それからコンテンツを書くのは?デザイナーは?それに、彼らはあなたが必要な時にいつでもアサインできますか?

 

11 コンテンツを維持するのは誰ですか?

 

Webサイトにおけるコンテンツは、ガーデニングみたいに耕してやる必要があります。

新しい記事を投稿する一方で、リンク切れして腐っていく記事、期間が終了したもの、今では内容が変わってしまった題材…。
これらをクリーンアップするのは誰ですか?しっかり担当者を決めて、スケジュールを組みましょう。

 

12 効果に対する責任者は誰ですか?

 

もしコンテンツ制作者が社内であなただけなら、話は単純ですね。あなたが全責任者です。

でもチームで取り組んでいるなら、それぞれのエリアごとに責任者を決めましょう。そしてあなたは、パフォーマンスを測定して、チームのモチベーションを上げてやるのです。

ゴールやKPIを決める時は、測定可能で、達成可能で、特定の数値とし、「究極のゴール」にならないようにしてください。
「達成できなかったら去ってもらうぞ!」なんて絶対に言わないように。ミスややり直し、成長の余地を認めましょう。

また、あなたもコンテンツのエリアに責任を追うべきです。チームメンバーも尊重してくれるでしょう。

 

13 目的(コア・ストラテジー)はなんですか?

 

これまでの質問はすべて、この最終質問に繋がっているのです。

この質問は、あなたが何を達成すべきかを評価し、目標達成に効果的なコンテンツのタイプを決定し、そして目標達成までのプランを立てることについて尋ねています。

コア・ストラテジーの作成には、次のガイドラインを参考にしてください:

  • 意欲的であること:失敗や、再起、成長ができる余地のある目標を計画しましょう。
  • 柔軟性があること:コア・ストラテジーは、環境が変わっても、大幅な変更無く適応できるようなものにしましょう。
  • 意義があること:コア・ストラテジーは、あなたの価値観に合っていますか?それを維持しつづけ、長距離にわたる課題に耐えうるものですか?

コア・ストラテジーの事例をひとつ紹介します:

“ストレスの溜まった法学部の生徒達が弁護士になって成功できるよう、楽しいオンライン参考ガイドをキュレートする。”

これは、「優れたマーケティング・ストーリーが必ず必要とする5つの事」の内容と似ています。つまり、ヒーローは誰か、ゴールはどこか、モラルや障害は何か、そして、もちろんメンターはあなた自身です。

 

最後に。コアストラテジーは、コンテンツを通じてオンラインでお客さんと繋がるのに際する共に障害や困難を乗り越えるための「導き」となります。ほかにあった質問たちへの答えは、現在地はどこで、どこに向かうべきで、どうやってそこに行くのか、そのために必要なリソースは何かという事について教えてくれるはずです。

英語原文記事:

13 Simple Questions to Help You Draft a Winning Content Strategy [Free Worksheet] – Copyblogger

 

SEO Scene考察

 

コンテンツマーケティングブームはセンセーショナルな現象で、「みんなやってるからうちもやるぞ」と、半ば見切り発車的にスタートしたはいいものの、本記事で挙がっているようなコア・ストラテジー、要は目的・意義を定めないがままに走りだした結果、グダグダになってしまうケースもあるのではないでしょうか。

コア・ストラテジーは「SEOで検索エンジンからの流入数を高める」「ソーシャルでのエンゲージメントを向上する」という、業務的なKPIで考えるよりも、本記事で紹介された事例のように、「◯◯なユーザーに◯◯の情報を◯◯な手法で届け、ユーザーの疑問を解消する」のようなミッション・ステートメント的な観点で検討する必要もあるのではないかと、記事を訳しながら考えていました。

あなたのコンテンツ・マーケティングのミッション、コア・ストラテジーは何ですか?

 

検索エンジンマーケティング担当。
正攻法に特化したSEOコンサルタントとして、大小様々なサイトのSEOを指導。
フォースと共にあらんことを。

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