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企業がブログに取り組む時によくある質問について答えてみる

2015/05/11カテゴリー:実用SEO対策

企業サイトでブログを続ける

企業サイト、コーポレートサイト、ショップサイトなどにおいて、
商品やサービスのPR、リードナーチャリング、そしてSEOを目的としてブログを運用されているところは多いと思います。

最近ではコンテンツマーケティングやソーシャルマーケティングの動きが活発で、バズを狙え!という声もありますしね。

ブログではとにかく継続的に淡々と続けてもらうのが1番なのですが、自分のクライアントから上がってくる質問や相談の中から、よくあるものをピックアップしてみます。

 

記事は何文字書けばいいのか

最も多い質問のひとつです。
一般的に「何文字以上」という基準はありません。が、「中身のある記事だな」と思うブログ記事はたいてい1,000文字以上あったりします。ときどき10,000文字くらいの大作もあります。
もちろん数百文字の記事でもいい記事はありますし、バズを起こしているものもあります。

記事の質やSEO的な価値と、文字数に因果関係はありません。
「1記事1,000文字!」と社内でルール化したばっかりに、一生懸命書き上げて文字カウントしてみたら「900文字!あと100文字足りない!」みたいになってしまうのはおかしな話です。

僕もこうしてブログをやらせてもらってますが、「よーし、今日は5,000文字書いちゃうぞ」と決めて書き始めた事はありません。

強いてあげるなら、数十文字とか、数行とか、極端に少ない記事なら辞めたほうがいいでしょう。

どれくらいの頻度で更新すればいいのか

これも1つめの質問と同じですが、更新回数や頻度に基準はありません。ただし多い方が良い事はわかっています。

ここで直面する問題として「更新頻度と記事の質、どちらを優先すべきか」というものがあります。作業の現場では、「気合を入れた記事=文字数の多い記事」という認識が強いので、たとえば2,000文字を週2回上げるべきか、1,000文字を週4回上げるべきか、というジレンマに直面するところが多いです。

つい「どっちでもいいじゃん、やりやすい方で」と思ってしまいがちなのですが、社内業務として取り入れる以上は、明確な理由と共にルール化しなければならないので、意外とここが検討ポイントだったりします。
しかし、明確にどちらがいいと言い難いのが実情です。

SEOの観点だけで言うなら、文字数が増える=登場キーワードの種類が増えるという事になりそうだから、頑張って2,000文字くらい書いてほしい面もあり、
更新頻度が増える=クローラーの訪問頻度向上に繋がる とも言えますから、頑張って週4回更新してほしい面もあるわけです(笑)

そこで僕は基本的にこう答えるようにしています。

「文字数は気にしなくていいので、週2or週4でしたら週4を心がけて下さい」と。

1つめの質問で上げたように、文字数なんてのは極端に少なくなければさほど気にしなくてもいいと考えています。
なるべく高頻度で淡々と更新し続けられる体力づくりに励んでほしいものです。

記事を外注している場合は?

これがちょっとやっかいなパターンです。ライター業者に記事の代筆を依頼している場合は、文字数で費用が異なってきますね。予算を組んで、明確に1記事何文字かを決めておく必要があります。
これはもう、予算の範囲内で検討するしかないです。

そもそもの話になってしまいますが、外注記事を使ってうまくいった試しがあまりないので、社内でちゃんと書かれる事を推奨します。アフィリエイターさんさえ、ページコンテンツの肉付けとして外注記事を利用されてますが、しっかり作っているサイトは結局上がってきた記事を元に自分でリライトしたりとか、それをヒントに自分でリサーチしたりとか、という使い方をされています。
たぶん共感頂けると思うんですが、「あ、コレ外注記事だな」と見透かしてしまう瞬間はあると思いますし、そういう記事を載せてるページやサイトを「いいな」と思う事はまずないはずです。

記事にするネタがない

ブログが続かない、途中で更新が止まってしまう最大の原因が「いきあたりばったりで記事を書いている」という事だと思います。
そもそもブログのネタの作り方は2パターンあると思います。

日常的に記事ネタが生まれるパターン

日常的に「今日はコレ書こう、明日はアレ書こう」と、ネタが降ってくるパターンです。このパターンをつかむと、書くネタに困ることなく、淡々と更新が続けれられます。ネタさえあればあとは作業なので非常に楽です。

このパターンには以下のテーマが考えられます:

実績系

施工実績、施術実績などです。日々の業務や作業がそのままネタになります。
成果物や、ビフォー・アフターなど忘れずに写真に撮っておく癖をつけておきましょう。

日誌系

“日記”とは異なります。業務の内容である事が重要です。
これは新人スタッフなどにやってもらうと、教育にもなり良いかと思います。
※ただし公開前の記事の最終チェックは上長が行なって下さい。

定点観測系

小学生のころ、夏休みに「朝顔の観察日記」をつけていた事を思い出して下さい。
定点観測するものがあれば、それこそ小学生でもネタには困りません。
日々の経過を伴って変動するデータなどがあれば活用しましょう。

ノウハウ・コラムパターン

このパターンが少々厄介で、意識しないと日常的にネタが「貯まる」ことはありません。
このブログもどちらかというとこの「ノウハウ・コラムパターン」に分類されます。(そして更新頻度がどうしても低くなってしまいます。わかります。)

得てして「続かないブログ」に見られる傾向はこちらのパターンに分類される事で、「いきあたりばったり」の更新になってしまっているからです。記事の更新に計画性や戦略性がないと、はじめのうちはよくてもすぐにネタは無くなってしまいます。

週に2回更新すると決めたなら、まずはひと月分、8記事分の内容とスケジュールをリストアップしてみてください。
そしてそれを来月も再来月も毎月続けていくと考えた時、「まずいな」と思ったらしっかり戦略立てる必要があります。

この「ノウハウ・コラムパターン」でうまく更新を続けていくためには、2つのコツがあります。

内部のノウハウを体系化する

そもそもノウハウを体系化するとはどういう事か考えてみます。

■ノウハウとは:

  1. 論理的に説明でき、
  2. 事実でその効果が実証でき、
  3. 組織的な普及ができるのに、
  4. そのことを知っている企業があまりにも少ないということ

http://act-consulting.sakura.ne.jp/management_consulting/case/know-how/result/page2.html

上記は経営コンサルティングにおけるノウハウの基本例です。やや大きな話のようにも見えますが、ここで着目したいのは「説明ができる」ことと「普及ができる」、つまり再現性があるという事ですね。
nanapiさんには「生活の知恵」「ライフレシピ」「ハウツー」という呼び方で、たくさんの「日常系ノウハウ」が掲載されています。これらはすべて「説明ができる」もので、かつ「(家庭で)再現ができる」という点で上記例と共通しています。

この時に気をつけたいのが、「自分にとってあたりまえでも、他人にとってはそうでない」という事です。
長年、同じ業界にいたりするとつい専門知識が常識のように感じてしまう事があります。その中に、立派なノウハウが埋もれていたりします。
たとえば僕の場合、SEOで「ページタイトルにキーワードを入れる」というのは超常識で、誰でも知っているものだからノウハウと呼ぶには程遠いと考えていた時がありました。
ところが現実として、ページタイトルにキーワードを全く入れず「このキーワードで検索にひっかからないのはどうして?」と相談される事があるわけです。あぁ、自分にとっては当たり前でも、そうでない人もいるんだな、と。

「お客さんはどんな事で悩んでいるか?」という顧客目線に立てば、ネタのヒントがたくさんが生まれます。もしかしたら、キリがないくらいにネタはあるかもしれません。
その「ネタ」に対して、社内で埋もれてしまっているノウハウを持って「説明」することができれば、立派な記事になるんじゃないでしょうか。

外部の情報を再編する

ネタ素材や情報は何も社内だけにあるものではありません。外部にある情報はどんどん使いましょう。
例えば当ブログでは、「海外SEO記事」としてアメリカの著名なSEOブログの情報をまとめています。

一時期バイラルメディアが批判されたように、丸パクリとか、コピペで転載するだけというのはNGですが、そこに独自の見解を交える事ができればそれも記事になります。音楽でいうところのRemixですね。
そういう意味で参考になるのはWeb担Forumさんが毎週金曜に更新している海外&国内SEOウォッチのコーナーです。オリジナル記事の紹介に加え、編集者の鈴木謙一さんのわかりやすい解説が入っているのでとてもいいRemix記事となっています。

普段からいくつか外部のサイトやブログをマークしておき、RSSに登録しておくと便利です。
自分はFeedlyを使って、事前にマークしたブログの更新情報が自動的に貯まるようにしています。
また、普段ニュースサイトを眺めていて「これはネタに使えるな」と思った記事は片っ端からPocketに突っ込んでいます。タグも付けてあげれば後から簡単に見返せて便利ですよ。

※外部の記事を取り扱うときには引用元のサイトURLを掲載するなど、最低限のマナーをに気を使いましょう。
この方法で記事ネタ不足は改善されると思います。

 

スタッフの個人ネタを書いてもいいのか

スタッフが今日食べたランチや、週末に行った旅行の話など、サイトの本来の話題とは関係のない個人ネタをどこまで書いていいものか悩む事はあると思います。

検索エンジンのインデックスにおけるノイズになってしまうし、更新スタッフが名物化していたりして、よほどその個人ネタに価値がないかぎりは訪問ユーザーにも読み飛ばされてしまうかもしれません。
かと言って、一切書くな、というわけではないのですが、少なくとも1つの記事やページ内が個人ネタだけ、というのは良くないでしょう。もちろん、中には例外的なケースやサイトもあると思いますが。

 

ブログの設置場所はどこにすべきか?

本体となるサイトのドメイン内にブログを設置すべきか、それともサブドメインにすべきか、外部の無料ブログサービスを使うべきか、という質問です。
SEO目的ならサイトのドメイン内でブログをやりましょう。
サブドメインは別サイト扱いとなるため、ブログで積み上げた検索エンジン評価も被リンク効果も本体ドメインには響きません。

この話題については、過去記事でも述べています:

企業・店舗サイトでブログをやるなら、内部ブログか外部ブログか

 

さいごに:チームワークを活かせ!

企業でブログを運営するというのは、僕みたいに一人でやっている人間からしてみればたくさんのアドバンテージがあります。これは外からしか気付かないポイントだと思うので、存分に活用してほしいという願いを込めてご紹介します。

企業ブログ最大のメリットは、複数人での運営にしやすいという事です。
ブログを複数人でやるということは、個人運営のブログに対して3つのアドバンテージがあります。

(1)ネタが潤沢にある。ネタが作りやすい

ブログに書くネタといえば、先述したように、「日常の中でネタを見つける」か「既存のノウハウ」になります。
当然複数人いたほうがネタは見つけやすいし、もともと持っているノウハウも多くなるわけです。
10の記事ネタを持った人間が3人集まれば30の記事ネタになります。たとえ毎日更新するとしても、それだけで丸々1ヶ月分のストックになる。それって個人運営からしてみたらとっても羨ましいことなんですよ。

(2)作業の分散化・高速化ができる

今、このサイトとは別に、二人体制でメディアサイトを立ち上げて運営を始めた所なのですが、やはり複数人でやるというのは作業の分散化・高速化という面で非常に優れているなと感じているところです。
このブログでもそうですが、まず記事ネタのリストアップをする。当然ひとり運営なら全部自分でこなすわけですが、別にライターがいると「じゃぁこの記事は書くわ、こっちの記事はお願いね」というように担当を分散できます。
さらに、自分が更新しない日も、もう一人のライターがアップしてくれたりするわけで、馬力が増します。

もしブログ担当が5人いるとしたら、月〜金日替わり制にすればいいと思います。そうすれば各スタッフ週1のタスクでも、全体で見れば毎営業日更新されている事になります。

 

(3)チェック体制ができる

記事は公開前に必ず別の人にチェックさせるようにしてください。
どんな文豪であっても文章の推敲にはかなりの時間とエネルギーを使うわけで、僕らみたいなライティングの素人がいきなり良い文章を一人で仕上げられるわけがありません。

その点、複数人のチームであれば書いた記事を互いに確認しあう事ができます。

  • 誤字脱字はないか?
  • 文章の流れに不自然なところはないか?
  • もっと良くなる表現方法はないか?
  • 間違った情報や古い情報を載せていないか?

といった事は自分で読み返してもなかなか気づかないものです。
かならず他のスタッフに確認してもらって、記事コンテンツをブラッシュアップしてください。これも複数人だからこそ出来る事。

 

 

いかがでしたでしょうか。
冒頭でも述べましたが、とにかくブログは淡々と続けていくのが理想型と言えます。
やってみて、つまづく事があれば、またこの記事に戻ってきて下さい(笑)

検索エンジンマーケティング担当。
正攻法に特化したSEOコンサルタントとして、大小様々なサイトのSEOを指導。
フォースと共にあらんことを。

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