「コンテンツの瞬間」を捉えろ!ニュースジャックでPVを素早く稼ぐ方法
2015/08/06カテゴリー:実用SEO対策
速報性のある記事について、どう思いますか?
話題になっているトピックにいち早く気付き、行動に移してタイムリーな記事を上げれば、通常では得られないソーシャルシェアやPVを稼ぐ事ができます。
今回は、速報記事を制作する事のメリットをご紹介します。
「ニュースジャック」素早く動け
ここに、「コンテンツ・マーケティング 64の法則」という本があります。
この本はコンテンツ・マーケティングやオウンドメディアに欠かせないライティング・スキルというものについて、「ライティングは才能ではない、スキルである!」という切り口で様々な手法を紹介しています。(原題は”Everybody Writes” =”誰でもものを書く”)
ちなみにこの本はダイレクト出版さんから出ていて、なんと税別3,700円もします。ダイレクト出版さんのビジネスモデルは後から知ったのですが…。
いい本だとは思いますが、3,700円は普通に高いですね。
「コンテンツ・マーケティング 64の法則」の中に、「ニュースジャック」という項目があります。発生したニュースに対して素早く対応し、記事にするというものです。同書は、ニュースジャックによって達成できることとして、以下を挙げています。
ライバル会社のニュースを利用して、そのニュースとは基本的にはまったく関係のない自分の会社をストーリーに含める。
ソートリーダーとしてそのニュースをもっと大きなトレンドを扱う記事に組み込み、より広い範囲に伝える。
影響力者からソーシャルメディアでの初期の反応をとらえ、彼らや産業アナリストがコメントできるさらなるプラットフォームを提供する。
そのニュースに対する業界の反応を知りたがっている主流メディアの注意を引けるかもしれない。
バスジャック、ハイジャックなど、「-ジャック」には「乗っ取り」という意味がありますね。ニュースジャックとは、つまりは「ニュースの乗っ取り」。ホットになっている話題やニュースをうまくからめて、自分たちのWebメディアを人々の目に触れさせる手法です。
ニュースジャックを起こすには、臨機応変にすばやく反応しなければいけません。業界内で目を引くプレスリリースがあればいち早く記事に取り上げます。イベントが行われたら、イベントレポートを次の日に公開するというのも必要です。
では、このサイト「SEO Scene」でこれまで行われたニュースジャックの例をご紹介します。
全く関係のない話題でも、被リンク獲得効果くらいはある
去年の7月に、政務活動費に関する疑惑で会見を行なった際に子どものように大号泣して、何かと話題となった某県議員のニュースがありましたが、覚えていますか?
実はこのブログで、当時あの話題に乗っかった事があったんです。
あの某議員、アメブロでブログをやられていたのですが、毎回投稿記事の最後にたくさんのSEOキーワードを詰め込んでいたのを、『大号泣会見の◯◯議員のブログのSEO対策が酷い』と取り上げました。これは、この情報を目にした瞬間にすぐ記事を書きました。
1年以上前のことで、もう本人がかわいそうなので記事リンクは貼りませんが…。
たまたま世の中がこの話題で盛り上がっているピークのタイミングで記事を投下したところ、RTやはてブなどが100件以上つきました。バズと言うに及ぶかはわかりませんが、このシェア数は当時では最高記録でした(笑)
すると「(議員名)」とか「(議員名)ブログ」といったキーワードで上位表示され、連日このキーワードからの流入が数百件発生。
このブログはSEOの話題をメインにしていますので、このようなキーワードで流入してきても直接ビジネスに直結することは当然ありません。
しかし、まとめサイトにリンクが掲載されたり、このアクセスをきっかけに他の記事に回遊してくれて、ブログで紹介してくださる方がいたりと、被リンク獲得には繋がりました。
(あと、はじめてブログに沢山の流入が発生して「うぉぉ」ってなりました)
イベントレポートはすぐに上げるべき
交流会、セミナー、展示会、見本市など業界内で注目を集めるリアルでのイベントに参加したなら、是非記事にまとめるべきです。というか、記事作成のためにイベントに参加してもいいくらい、イベントレポート記事は価値があります。
直近だと、先月東京のビックサイトで、「コンテンツマーケティングEXPO」という展示会がありました。
7月1日〜3日までの3日間の開催だったのですが、僕は初日に参加。夜、帰宅後にビールを飲みながらそのまま記事にまとめ上げて、翌日の朝にはレポート記事をアップしました。
まだ開催中のイベントのレポート記事という事で、記事を上げた直後から早速トラフィックを集め始めました。ソーシャルメディア上でもチラホラ言及されていましたし、掲載した企業さんからメッセージを頂けたりとポジティブなコミュニケーションが発生しました。
その週は流入キーワードの半分くらいが「コンテンツマーケティングEXPO」関連のキーワードとなり、トラフィック増にもずいぶん寄与してくれました。
レポート記事をいち早くアップするために
イベントレポートを素早くアップするには、参加中にメモやツイートを残しておいて、記事を書く時に取り上げるべき内容が時系列ごとにスムーズに思い出せるようにしておきます。
それから、なるべく写真は残しておくと良いでしょう。やはり写真があったほうが現場の空気感や臨場感が伝わりやすいですし、文字では伝えきれないものも届ける事ができます。
先のレポート記事では写真を撮ってなさすぎて、記事にする時に後悔しました。
また、できれば記憶の鮮明な当日中にある程度書いておくと良いと思います。
紙と違い、Web記事なら公開後にでもいくらでも修正する事ができますので、とにかく「今日のイベントレポートは翌日中にはアップする!」くらいの勢いで挑むことです。
速報記事の注意点
あたりまえですが、セミナーレポートなど、第三者が登場する記事である場合は、必ずご本人に原稿の確認を取ってから公開しましょう。
実は、スピードを意識しすぎたあまりにここをすっ飛ばしてしまい、ご迷惑をお掛けしてしまった出来事が先日ありました。大反省です。
上手にニュースジャックするために
オウンドメディアの運営に際しては、記事のスケジュールを定め、規律通りに進めていく場合がほとんどだと思いますが、時には週刊誌の編集部のように「このネタはスクープだ!今日中に上げたい!」という臨機応変な動きがあっても良いと思います。
今日明日で盛り上がっているトピックの波にうまく乗ることができれば、普段はなかなかたどり着けない”岸”に流れ着く事があります。
その波乗りの過程で自然被リンクを得られる事もありますし、これはSEOの観点ではとても魅力的です。
世の中全体や、自分の業界内で発生する”波”をキャッチするためには、当然ながらその流れに目を光らせておかなければなりません。
TwitterのタイムラインやGoogleアラートを上手く活用して、ホットな話題を逃さないようにしましょう。
また、業界内で話題になるイベントやセミナーの情報もしっかりとおさえておきたいですね。
上手なニュースジャックとは、速報記事に限らない
ここまで、一分一秒を争うような速報性の高い話題について述べましたが、ニュースジャックは何も一番乗り勝負に限った手法ではありません。
先に登場した「コンテンツマーケティング 64の法則」には、こんな事例も紹介されています:
保険産業の業界誌を発行しているプロパティカジュアルティ360(PropertyCasualty360.com)は、「ゴジラに襲われたとき保険会社がとる4つの反応」というタイトルを掲載した。軽い読み物だが、災害が発生したときの損害保険をまじめに考える内容でもある。彼らは2014年春の最新ゴジラ映画の公開に合わせてこの記事をウェブサイトに掲載し、ストーリーにこの映画の話しをからめた。(中略)ゴジラが保険とどう関係するのだろう?実際にはまったく何の関係もない。
しかし、その話をからめることでコンテンツにタイムリーな印象を与え、ポップカルチャーを利用して楽しいひねりをきかせることができた。
速報でなくとも、その時のトレンドとなっている話題をコンテンツの”種”としても良いのです。同書は「コンテンツにつながる素材はあらゆる場所に転がっている」とし、このように述べています:
コンテンツにつながる瞬間はどこにでもあるので ─いつ何時起こるかもわからないので─ 気づいたらすぐに飛びつく準備をしておかなければならない。
あなたの業界で、もうじき起こりそうな「コンテンツの瞬間」はありませんか?それは同業社の新商品や新サービスの発表、合併、買収、人事異動や、会見、大会、事件、イベント、不祥事、疑惑、どんなものでもその「瞬間」になり得ます。
肝心なのは、いかにスピーディーかつ柔軟にそこに飛びつくことができるか、その俊敏性にかかっています。
みんなが知りたがっている、盛り上がっている情報をいち早く公開すれば、場合によっては大きな先駆者利益を得ることができますよ。
ちなみに誤解のないように言いますと、僕はもちろん「うちは速報性にはこだわらず、二次、三次になってもしっかり調査取材した記事を取り扱う」というポリシーも尊重しています。