画像SEOがあった!画像検索からのアクセスの割合を調べる方法
2015/02/24カテゴリー:実用SEO対策
自然検索流入、(オーガニック検索流入、organic search)と広告流入、ソーシャルメディアからの流入がそれぞれ何%なのかを計測するのは、マーケッターにとって基本中の基本。
オーガニックからの流入の数値、割合こそが、SEO対策の効果測定の一番の指標ですからね!
ところで、そのオーガニック流入って、全部ウェブ検索なのかな?
organic searchっていうのは、「paid search」に対して、「有料広告を除く、検索エンジンからの流入数」のことですよね。
で、「検索エンジンからの流入数」と聞くと当然、
ここの、いわゆる「SEO順位」の部分を想像しますよね。
ここで上位にいたほうがクリック数が稼げるわけだから、検索エンジン対策としてtitleやmeta descriptionにSEOキーワードを入れて、上位対策をしたり、クリック率を上げるようにあれこれ工夫するわけです。
オーガニック流入はWEB検索だけではない
でも実際の「オーガニック流入」は、この画面のほかにももう1つ、主な流入元があります。
そう、画像検索です。
(腹減ってきた)
みなさんも、時に画像検索から気になる画像をクリックしてサイトに飛ぶ事があるのではないのでしょうか?
そうです。Google Analyticsの”organic search”には、この画像検索からの流入数も含まれているんです。
という事は、通常のSEO対策の他に、いわゆる「画像SEO対策」というものの重要性も考えなくてはならないわけですね。
実際にどれくらいの割合で画像SEOからのアクセスがあるのかを調べる方法とは?
画像検索からのアクセス数を厳密に調べる方法は今のところありません。(もしありましたら、コメント欄またはメールで教えて頂けると大変幸いです。)
しかし、「画像検索で自サイトの画像が表示された割合」と「だいたいのアクセス率」を計測する事は可能です。
測定には、Googleアナリティクスではなく、ウェブマスターツールの使用が必須になります。
まず、ウェブマスターツールから検索トラフィック>検索クエリと進みます。
ここで、「フィルタ」ボタンをクリックします。
すると以下のように、「ウェブ」「画像」を含んだ検索数の円グラフが確認できます。
円グラフはアクセス数ではなく、表示回数なので注意
この円グラフは、サイトへのアクセス数の内訳というわけではありません。「検索結果画面上に表示された回数」をベースとした割合を示す円グラフです。
およそのクリック数の割合を算出する方法
円グラフの左上のメニューから「ウェブ」または「画像」を選択して「適用」をクリックします。
すると、ウェブor画像でフィルタリングした後の「表示回数」と「クリック数」が表示されます。
こうすればウェブと画像、それぞれのクリック数が◯対◯という事がわかりますから、Googleアナリティクスに戻って期間中のorganic search流入数と照らし合わせれば、おおよその画像検索からの流入数がわかります。
そのままウェブマスターツール上のクリック数じゃダメなの?
どうもウェブマスターツール上で表示されているクリック数と、アナリティクス上のそれとではあまりにも数字が剥離している事が多く、ウェブマスターツール上のクリック数はあまり信用できません。個人的に。
なのでこのように大雑把な割合を算出するくらいの利用でとどめいています。
サイトによって「ウェブ検索」「画像検索」の割合は異なる
サイトの種類・性質・業種によって、ウェブ検索と画像検索の割合は大きく異なります。
実際に僕の管理しているデータを見ても、サイトによって円グラフがぜんぜん違います。こんなふうに:
サイトによって、ほとんど画像検索のもの、ほとんどウェブ検索のものなど非常に個性豊かです。
考えてみれば当然の話ですが、
サイト内に画像が少なく、テキスト中心のサイトはウェブ検索の比重が大きく、
画像が多く、その画像がサイト内でも重要な扱いであるサイトは画像検索の比重が大きいです。
ウェブ検索vs.画像検索の比重は、こう分析しろ
あなたのサイトの中で、「画像」はどのような扱いですか?
ユーザーに情報や価値を伝えるうえで、特に無くなってしまっても構わないものですか?それとも、画像がないと始まらないサイトですか?
これによって画像検索の捉え方が変わってきます。
画像はさほど重要ではない場合
今の流入数が妥当で、ウェブ検索と画像検索の比重率も納得できるものであれば特に問題はないでしょう。
でも、「画像検索からの流入も、あったらあったで嬉しい」なら、円グラフを調べてみてどう思いましたか?
画像検索の割合が思ってたよりも圧倒的に少ないのであれば、サイト内での「画像」の扱いを見直す必要があります。
画像SEOについて、あとで一緒に考えてみましょう。
画像がないと始まらねぇパターンの場合
あなたのサイト内では、画像の持つ役割が非常に重要です。画像が無くなってしまったら、サイトの存在価値がなくなってしまいます。
扱っているテーマ、商材はなんですか?もしかしたらそれは、ユーザーが画像検索から調べて、アクセスする機会の多いものという事はありませんか?
では、円グラフやクリック数の割合を調べてみて、その結果はどうでしたか?多い?少ない?
画像検索の割合が多いなら
あなたのサイト内の画像はGoogleから評価されていて、また(クリック数比重が大きいなら)ユーザーも画像につられてあなたのサイトに訪問してくれているという事です。
表示回数が多いのに、クリック率は低いという事は、次の2パターンが考えられます。
画像SEOパフォーマンスが悪い
当然、画像検索画面の上方の画像のほうが目につきやすいので、クリックされやすいでしょう。通常のSEO対策と全く同じですね。
表示回数に対してクリックパフォーマンスが悪いなら、掲載位置がよろしくなく、「表示はされてるけどユーザーに気づいてもらえてない」のでしょう。
これは、画像SEOのパフォーマンスが悪いという事です。
画像に訴求力がない
画像が小さすぎる、画質が悪すぎる、画像がショボい…などの理由でユーザーが「クリックする気にならない」ものと思われます。
ある程度の解像度、サイズは確保したいですし、「詳しく見たくなるような、キャッチーな画像」について考える必要がありぞうです。
画像検索の割合が少ないなら
割合が少ないなと思ったなら、あなたはサイト内の画像の見直しをする必要があります。
だって、先ほど上に挙げた円グラフのサンプルのように、画像検索からユーザーに接触し、ユーザー喚起を起こしているサイトは事実としてあるわけです。
それなのに、あなたのサイトでは思っていたよりそれが出来てない。どうにかしたいと思いますよね?
じゃあ、画像SEOを考えてみよう
画像SEOに取り組めば、画像検索結果画面での自分の画像の表示パフォーマンスを改善させる事ができます。
ただし、これは「改善」のための手法です。
通常のSEOのように、「これをやれば上がる」というものは存在しません。
「やっておいた方がよい」とされているものをちゃんとやっておく、というものです。
では、画像SEOにおいて「やっておいた方がよい」ものとは?
そのテクニックはすべて、自分がGoogle botになったつもりで考えればすべてわかります。
あなたはロボットです。むっちゃ賢いロボットです。世界中の天才エンジニア達が結集して作り上げ、今なおアップデートされ続けている最先端のロボットです。
あなたは文章が読めます。その内容も理解できます。
ところが、ロボットなので目がありません。だから画像を「見る」事ができません。でも、画像の「存在」は認識できます。
Web上で画像を見つけました。この画像が何の画像なのかはわからないけど、あなたはありとあらゆる情報を手がかりに、画像の中身を「推測」するわけです。
altタグはテッパン中のテッパンテク
altタグに書かれている内容は、その画像の中身を推測するのに一番の手がかりです。
たとえばaltタグに「焼肉」と書いてあったら、その画像はどう考えても焼肉の画像だな、と推測しますよね。
間違えても「いや待て、これはポメラニアンの画像かもしれない…」とは思わないですよね。
SEO対策においてもド定番ですが、画像のaltタグはちゃんと設定しましょう。これが基礎です。
altタグは何文字くらいがいいのでしょうか?と尋ねられる事がよくありますが、正確に◯文字まで、というものは存在しません。ただし、あまりにも長いものは危ない気がします。常識的に考えて、「その画像を端的に説明する」範囲内に相応しい文字数になれば良いです。
画像の周辺にテキストを書く
焼肉について書いてある文章群を見つけました。その中にひとつ画像が挟んであります。altタグは書いてません。
では問題ですが、この画像は何の画像でしょう?
当然、焼肉についての画像ですよね。カルビかハラミかはわからないけど、とりあえず焼肉の画像だと思いますよね。
焼肉についての文章の最中に、突然ポメラニアンの画像が挟まれる事ってありえますか?
ないですよね。焼肉ですよね。焼肉。
Google botは画像の周辺にあるテキストの内容で、画像を判断しています。
逆手に取ってしまい、画像の周辺に無理にテキストをブチ込むのは不自然なのでやめてほしいんですが、なるべく画像の周りには「補足」的な文章があったほうが安心です。
画像内容と関連したファイル名にする
画像があります。
情報は一切ありません。
altタグもないし、周りにテキストもありません。
そこであなたは、仕方なく画像のファイル名を見てみます。
さてこの時、画像の内容が推察しやすいのはどっち?
(A) 1502221940.JPEG
(B)肉にこだわった特選焼肉.JPEG
どう考えてもBですよね。どう考えてもBは焼肉の画像ですよね。
Aはもしかしたらポメラニアンの画像の可能性があります。
でもBのファイル名でポメラニアンの画像の可能性ってあります?ないですよね。
Google botはファイル名も判断基準とする事ができます。
当然、ファイル名を画像と関連する内容にしたほうが、Google botの画像判断の手助けとすることができます。
大事な画像ならsitemap.xml記載する
Google botはサイトマップxmlファイルを辿ってサイトを巡回する事があります。
どうしてもbotに拾って欲しい画像があるなら、sitemap.xmlに記載しておくのが確実です。
まとめ
自然検索流入は、通常のWEB検索のほかにも、「画像検索」からの流入も含まれています。
SEO対策はtitleタグやmeta descriptionなどの内容が重要ですが、画像検索対策の存在は盲点だった!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
画像検索がサイトアクセスに思わぬ貢献をしているサイトや、まだまだ伸びしろのあるサイトがあります。
まずは一度、ウェブマスターツールから画像検索の表示回数と、クリック率の割合を簡易的に調べてみてください。
画像検索における「のびしろ」が感じられたら、画像SEOを検討する必要があります。
- altタグの設定
- 画像の周辺にテキストを用意する
- ファイル名は画像と関連したものにする
- 大事な画像ならsitemap.xmlに記述する
これが画像SEOにおける「やっておいた方がいい」ポイントです。
Google botは画像の内容を認識することはできませんが、Google botの気持ちになって本質を考えれば、
適切なサイト構造で
適切な位置に
適切なファイル名
が設定されている画像があれば問題なく認識できます。
「これをやれば画像SEOが上がる!」みたいなものは絶対に存在しないので、「やっておいた方がいい」ポイントをしっかり抑えておきましょう。